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相続準備のチェックリスト
相続税の節税は親が元気なうちが勝負。家族で揉めず、税負担を最小化するための5つのステップ。
① 財産の棚卸し
まず親の財産を可視化。本人と一緒に「財産目録」を作るのがおすすめ。
- 不動産(自宅・実家・収益物件)
- 金融資産(預貯金・株式・投資信託)
- 生命保険(受取人・金額)
- 負債(住宅ローン・連帯保証)
- その他(自動車・骨董品・権利金)
基礎控除(3,000万 + 600万×法定相続人数)を超えそうかをまず確認。相続税の簡易試算ツールで。
② 生前贈与の活用
基礎控除を超えそうなら、毎年110万円までの暦年贈与でじわじわ相続財産を減らす。
- 子・孫それぞれに毎年110万円ずつなら贈与税ゼロ
- 子3人・孫5人なら年880万円を非課税で移動
- 10年続けば8,800万円の財産移動
- 注意: 死亡前7年以内の贈与は相続財産に加算(2024年改正)
特例の活用:
- 住宅取得資金の特例: 子・孫の住宅購入時 最大1,000万円非課税
- 教育資金の一括贈与: 最大1,500万円非課税
- 結婚・子育て資金: 最大1,000万円非課税
③ 生命保険の活用
生命保険金には「500万円 × 法定相続人数」の非課税枠あり。配偶者+子2人なら1,500万円。
資産を生命保険に組み替えるだけで非課税枠を使える。受取人を子にすれば、相続発生後すぐに資金化できて葬儀費用や納税資金に充てられる。
④ 小規模宅地等の特例の準備
親の自宅の土地(330㎡まで)の評価を80%減額できる強力な特例。
適用要件:
- 配偶者が相続 → 無条件で適用
- 同居の子が相続 → そのまま住み続けることが条件
- 別居の子が相続 → 「家なき子特例」(持ち家を持たない子限定)
特に「家なき子特例」は、子が実家を相続する数年前に持ち家を手放しておくと適用可能になることも。長期計画が必要。
⑤ 遺言書の作成
家族で揉めないために。遺言には3種類:
- 自筆証書遺言: 自分で書く。法務局保管制度(2020年〜)で紛失・改ざん防止
- 公正証書遺言: 公証役場で作成。最も確実、費用は数万円
- 秘密証書遺言: ほぼ使われない
特に家業を1人の子に継がせたい、特定の財産を特定の子に等の希望があるなら遺言必須。法定相続分通りでいいなら遺言不要だが、預金引出し等で銀行手続きが煩雑になる。
いつから始める?
答えは「親が60代のうちに」。70代後半・80代になると認知判断能力が低下する可能性があり、遺言書作成や生前贈与の意思能力が問われるリスクがあります。元気なうちの会話・準備が家族の安心に直結。