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フリーランスが知っておくべき税金の話

個人事業主として独立すると、会社員時代には源泉徴収・年末調整で済んでいた税金を、自分で計算・納付する必要があります。本記事では、フリーランスにかかる5つの税金・社会保険料を順に解説します。

会社員と何が違う?

会社員は健康保険・厚生年金を会社と折半(労使折半)で負担し、所得税は毎月の給与から源泉徴収されます。年末調整で精算されるので、確定申告は基本不要。

一方フリーランス(個人事業主)は、健康保険・年金の全額を自己負担し、確定申告も自分で行います。さらに業種によっては個人事業税という独自の税金もかかります。

フリーランスにかかる5つの税金・社会保険料

1. 所得税

年間の所得(売上 − 経費 − 各種控除)に対してかかる国の税金。累進課税で、所得が増えるほど税率が高くなります(5% 〜 45%)。

2025年税制改正のポイント:基礎控除が48万円から最大104万円(合計所得132万円以下、令和8・9年分の特例)に大幅引き上げ。低・中所得者層の所得税負担が軽くなります。

2. 住民税

所得に対して一律10%(市区町村民税6% + 都道府県民税4%)+ 均等割約5,000円。前年の所得をもとに6月から翌年5月まで月割で納付。

フリーランスは普通徴収(自分で納付)、または銀行口座引き落としで4回(6月・8月・10月・1月)に分けて納付するのが一般的。

3. 国民健康保険料

市区町村が運営する公的医療保険。前年の所得をベースに「所得割(料率%)+ 均等割(人数分の固定額)」で計算され、自治体ごとに料率が異なります。新宿区の例(令和8年度・40歳未満):医療分7.51% + 47,600円、後期支援分2.80% + 17,600円、子育て支援分0.27% + 1,873円。

所得が高いほど高額になり、上限は年96万円程度。会社員時代の健康保険料の倍以上になることも珍しくないので、独立直後は資金繰りに注意。

4. 国民年金保険料

定額制で、令和8年度は月額¥17,920(年¥215,040)。所得に関係なく一律です。前納(年払い・2年払い)で割引を受けられます。

将来の年金受給額を増やしたい場合は、付加保険料(月400円)や国民年金基金、iDeCoの活用を検討。

5. 個人事業税

法定業種(コンサル・デザイン・IT受託・士業など多くの業種)に課される地方税で、税率は3〜5%(ITやデザインは5%)。年間事業所得から事業主控除290万円を差し引いた額に税率を乗じます。

文筆業・芸術家・プログラマーの一部などは法定業種に該当しないため非課税の場合もあり。詳細は東京都主税局のサイトでご確認ください。

青色申告で65万円控除を取る

フリーランス節税の王道は青色申告。最大65万円の控除を所得から差し引けます。条件は以下の3つを揃えること:

  • 事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出
  • 複式簿記で帳簿をつける(会計ソフトを使えば実質自動)
  • e-Taxによる電子申告 または 電子帳簿保存

所得500万円のフリーランスで青色65万円控除を取ると、所得税・住民税で合計約13万円の節税効果。やらない手はありません。

経費として認められるもの

事業に必要な支出は経費として計上でき、所得を圧縮できます。代表例:

  • パソコン・ソフト・サブスクリプション(Adobe・GitHub等)
  • 事務所家賃・自宅兼事務所の家事按分
  • 通信費(インターネット・スマホ)
  • 仕事で使う書籍・セミナー・資格取得費
  • 取引先との打ち合わせ食事代(接待交際費)
  • 業務関連の旅費・交通費

領収書・レシートは7年間保存が原則。会計ソフトでクラウド保存しておくと安心です。

自分のケースで試算する

年間の売上・経費・青色申告控除を入れるだけで、上記5つの税金・社会保険料を概算し、年間/月間の手取り額を表示します。

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