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相続税の節税対策 8選

基礎控除を超えると課税される相続税。合法的に税額を減らす方法は意外と多く、組み合わせで数百万〜数千万円の節税が可能です。本記事では実用度の高い8つの対策を解説します。

最終更新 2026-04-29解説記事 / 相続8分で読めます

① 暦年贈与(毎年110万円)

年間110万円までの贈与は非課税。子・孫それぞれに毎年110万円ずつ移せば、複数人で大きな額を生前に移動できます。

例: 子3人・孫5人 = 8人 × 110万 = 年間880万円を非課税で移転。10年で8,800万円の財産圧縮。

② 生命保険の非課税枠

生命保険金の「500万円 × 法定相続人数」が非課税。配偶者+子2人なら1,500万円が非課税枠。

現預金を生命保険に組み替えるだけで非課税枠が使え、受取人を子にすれば相続発生後すぐに資金化できて葬儀費用や納税資金に充てられます。

③ 小規模宅地等の特例

被相続人の自宅土地(330㎡まで)の評価を80%減額できる強力な特例。1億円の評価が2,000万円扱いに。

  • 配偶者が相続 → 無条件で適用
  • 同居の子が相続 → そのまま住み続けることが条件
  • 別居の子が相続 → 「家なき子特例」(持ち家を持たない子限定)

別居の子が相続予定なら、相続前に持ち家を手放しておくと家なき子特例の対象になることも。長期計画が必要。

④ 教育資金・結婚子育て資金の一括贈与

  • 教育資金一括贈与: 直系尊属から30歳未満の子・孫へ最大1,500万円まで非課税
  • 結婚・子育て資金: 直系尊属から18〜50歳の子・孫へ最大1,000万円まで非課税
  • 住宅取得資金: 直系尊属から子・孫へ最大1,000万円まで非課税

いずれも金融機関での専用口座開設が必要。使い切れなかった残額は贈与税の対象になることに注意。

⑤ 相続時精算課税制度

60歳以上の親から18歳以上の子への贈与で選択可能。生涯2,500万円まで贈与税ゼロ(超過分は20%課税)。

ただし相続時に贈与額が相続財産に加算される(精算)ため、節税効果は限定的。値上がりが見込まれる資産(株式・不動産)の早期移転に向く制度。2024年改正で年110万円の基礎控除が併用可能になり使い勝手UP。

⑥ 遺言書作成

直接の節税ではないが、遺産分割で揉めると小規模宅地等の特例等の期限内申告(10ヶ月以内)が困難になり、特例適用を逃すリスクがあります。

  • 自筆証書遺言: 自分で書く。法務局保管制度で紛失・改ざん防止
  • 公正証書遺言: 公証役場で作成。最も確実、費用は数万円

⑦ 養子縁組(孫養子)

孫を養子にすると法定相続人が1人増えるため、基礎控除(600万円増)と生命保険非課税枠(500万円増)が拡大。

ただし孫養子の相続税は2割加算。家族関係への影響もあるので慎重な検討が必要。実子がいる場合は1人まで養子として認定されます。

⑧ 相続放棄・限定承認

被相続人に大きな借金があった場合、相続を放棄することで負債も含めて全て相続しない選択。

  • 相続放棄: 全部放棄。3ヶ月以内に家庭裁判所へ申立
  • 限定承認: 相続財産の範囲内で借金を返す。財産が借金より多ければプラスを受け取れる