医療費控除の対象になる費用一覧
確定申告で医療費控除を申請する前に、何が対象で何が対象外なのかを項目別に確認。歯科・整体・コンタクト・健康診断・出産費用など、迷いがちな費用を完全網羅します。
最終更新 2026-04-29解説記事 / 医療費控除約5分で読めます
医療費控除の基本ルール
年間医療費(家族合算)が10万円超(または総所得5%、低い方)の場合、超過分が所得控除されます。最大控除額は200万円。
対象は生計を一にする家族の分まで合算可。同居の配偶者・子・親はもちろん、別居でも仕送りで支えている親も含めてOK。家族で最も所得の高い人で申告すると還付額が最大化されます。
対象になる費用(◎)
- 病院・歯科の診療費・治療費・手術費
- 処方箋による医薬品の購入
- 入院費(病室代・食事代含む)
- 出産費用(分娩・入院・定期検診・通院交通費)
- 通院のための交通費(電車・バス)
- 緊急時のタクシー代
- 治療目的のあん摩・はり・きゅう・整体
- 視力回復レーザー手術
- 歯科治療(金歯・セラミック含む保険外も可)
- 歯列矯正(治療目的・子の場合)
- 妊娠中の定期検診・出産前後の通院
- 不妊治療・人工授精
- 介護保険の自己負担(一部)
- 介護用ベッド・車椅子(医師指示)
- おむつ代(医師証明書あり)
- 通院・入院の付添い者の交通費
- 市販の風邪薬(治療目的)
- 市販の胃腸薬(治療目的)
- コンタクトレンズの代金(治療必要時)
- 鍼灸院の治療費(治療目的)
条件付きで対象(△)
- 健康診断・人間ドック → 重大な病気が発見された場合のみ対象
- 予防接種 → 原則対象外、医師が治療として実施なら可
- メガネ・コンタクト → 治療目的なら可、視力矯正のみは不可
- 通院タクシー → 緊急時・歩行困難時のみ可
- 差額ベッド代 → 医師指示や緊急時のみ
- 歯列矯正(成人の美容目的) → 不可
- 出産育児一時金 → 控除前に補填金として差し引く
- 高額療養費 → 補填金として控除額から差し引く
- 民間医療保険の入院給付金 → 同上、補填金扱い
- サプリメント → 治療目的の医師指示があれば一部可(実例少)
対象外の費用(✕)
- 美容整形・美容歯科
- ホワイトニング
- 予防接種(インフルエンザ等)
- 健康増進サプリ・ビタミン剤
- 通院のためのマイカーガソリン代・駐車場代
- 近視矯正のメガネ・コンタクト
- 美容を目的とした整体・マッサージ
- 出産費用のうち里帰り出産の交通費
- 病院での自販機飲料・売店での購入
- 差額ベッド代(自己希望の特別室)
- 美容外科の脱毛・シミ取り
- デザイン補綴のセラミック
- ジム・スポーツ施設の利用料
- 禁煙パッチ(OTC・自己判断)
- リラクゼーション目的のマッサージ
セルフメディケーション税制
年間医療費が10万円未満で市販OTC医薬品の購入が多い人は、こちらが有利な場合あり:
- 対象OTC医薬品の年間1.2万円超分(最大8.8万円)が所得控除
- 条件: 申告者本人が定期健診・予防接種を受けていること
- パッケージに「セルフメディケーション税制対象」マークがある商品のみ
- 医療費控除と併用不可。確定申告時にどちらかを選択
申告時のコツ
- 領収書は5年保管: 確定申告書には「医療費の明細書」のみ添付、領収書は手元保管
- 健保組合の医療費通知を活用: 「医療費通知書(医療費のお知らせ)」を添付すれば明細書記入が省略できる
- 交通費はExcelで記録: 日付・通院先・交通手段・金額を記録(領収書不要だが要件はある)
- 補填金は必ず引く: 高額療養費・出産育児一時金・民間保険給付金は控除前に差し引く
- 家族の分も全部集める: 別居の親(仕送りで生計一)も含めて合算可