住宅ローン控除 完全ガイド
住宅ローン残高の0.7%が13年間(中古は10年)所得税から戻ってくる住宅ローン控除。住宅種別による違い、申請方法、ペアローン戦略まで実践レベルで解説します。
最終更新 2026-04-29解説記事 / 住宅約6分で読めます
住宅ローン控除とは
自宅取得のために住宅ローンを組むと、年末ローン残高の0.7%が所得税から戻ってくる制度。所得税で引ききれない場合は住民税から最大97,500円まで控除されます。
例: 残高3,000万円なら年21万円が13年間 = 累計約273万円。住宅取得の財政的支援としては最大級の制度。
住宅種別と控除上限
| 住宅種別 | 借入上限 | 期間 | 最大控除額 |
|---|---|---|---|
| 認定長期優良住宅・低炭素住宅 | 5,000万 | 13年 | 455万円 |
| ZEH水準 | 4,500万 | 13年 | 409.5万円 |
| 省エネ基準適合 | 4,000万 | 13年 | 364万円 |
| その他の新築(子育て世帯のみ) | 3,000万 | 13年 | 273万円 |
| 中古住宅(一般) | 3,000万 | 10年 | 210万円 |
省エネ性能の高い住宅ほど借入上限が高く、控除総額も大きくなります。新築検討時は省エネ基準適合以上を選ぶのが鉄則。
適用条件
- 床面積50㎡以上(2024年以降は40㎡以上の特例も、ただし合計所得1,000万円以下)
- 自己居住用(取得後6ヶ月以内に住み始めること)
- 借入期間10年以上
- 合計所得2,000万円以下
- 居住開始年から13年(or 10年)住み続ける
- 中古は築年数 or 耐震基準適合の要件あり
申請方法(初年度・2年目以降)
初年度(必須: 確定申告)
必要書類:
- 住宅ローン年末残高証明書(金融機関から発行)
- 登記事項証明書
- 売買契約書 or 建築請負契約書
- マイナンバーカード(e-Tax用)
- 源泉徴収票(給与所得者)
- 住宅性能評価書(長期優良住宅等の場合)
2年目以降(会社員は年末調整で完結)
税務署から「住宅借入金等特別控除申告書」が9年分まとめて郵送されてきます。これと年末残高証明書を会社に提出するだけで年末調整に反映。フリーランスは引き続き確定申告で。
ペアローン戦略
夫婦それぞれが借主となり、それぞれが住宅ローン控除を受けられるペアローン。世帯合算で控除額を最大化できます。
- 有利な世帯: 夫婦とも所得税を十分払っている共働き
- 不利な世帯: 片方が低所得(控除を使い切れない)
- 注意点: 配偶者が育休・離職した場合、その期間の控除は失われる
- 団体信用生命保険: ペアローンは各々加入が必要、片方の死亡で残りローンが残る
連帯保証や連帯債務との違いも理解した上で選択を。住宅ローン審査時に銀行と相談するのが鉄則。
繰上返済との兼ね合い
ローン残高が減ると控除額も減るので、控除期間中の繰上返済は税金面では「やや損」。利息軽減効果と合わせて判断を:
- 控除率0.7% > 借入金利: 繰上返済しないほうが得(差額分プラス)
- 控除率0.7% < 借入金利: 繰上返済が早期に有利
- 控除期間(13年/10年)終了後: 繰上返済が最適
ただし精神的負担・繰上返済による余剰資金喪失(緊急時用)を考えると、控除期間中もNISAやiDeCoに回す方が長期リターンで有利になることも多い。