障害者控除 完全ガイド
本人 ・ 配偶者 ・ 扶養親族が障害者なら所得税 27〜75 万円 / 住民税 26〜53 万円の所得控除。障害者手帳がなくても、市区町村長の認定で対象になる場合があり、特に高齢者の介護で見落としがちです。
最終更新 2026-05-20解説 / 控除約5分で読めます
区分別の控除額 (2026 年度)
| 区分 | 所得税控除 | 住民税控除 |
|---|---|---|
| 一般障害者 | 27 万円 | 26 万円 |
| 特別障害者 | 40 万円 | 30 万円 |
| 同居特別障害者 | 75 万円 | 53 万円 |
※ 同居特別障害者: 配偶者 ・ 扶養親族が特別障害者で本人と同居している場合。施設入所中の親族は対象外。
対象となる人 (一般障害者 / 特別障害者)
一般障害者
- 身体障害者手帳 3 〜 6 級
- 療育手帳 B
- 精神障害者保健福祉手帳 2 〜 3 級
- 戦傷病者手帳 (恩給法の特別項症以外)
- 常に病床にあり複雑な介護を要する 65 歳以上
- 市区町村認定 (一般)
特別障害者
- 身体障害者手帳 1 〜 2 級
- 療育手帳 A (重度)
- 精神障害者保健福祉手帳 1 級
- 原爆被爆者の認定
- 常に寝たきり ・ 複雑な介護を要する者
- 成年被後見人 (2022 〜)
- 市区町村認定 (特別 ・ 重度)
手帳がなくても受けられる『市区町村長の認定』
障害者手帳がない場合でも、**満 65 歳以上で『身体障害者に準ずる』『常に病床にある』『精神に障害がある』等の状態**なら、市区町村長の認定 (= 障害者控除対象者認定書) で控除を受けられます。
- 要介護認定との関係: 要介護 1 〜 2 で一般障害者、要介護 3 〜 5 で特別障害者に認定されることが多い (自治体により基準差あり)
- 認知症の場合: 日常生活自立度ランク IIIa 以上で特別障害者扱いになる例も
- 申請窓口: 市区町村の福祉担当課 (障害福祉課 ・ 高齢者支援課)
- 所要日数: 申請から 2 〜 4 週間 (調査 + 認定)
- 遡及申請: 過去 5 年分まで還付申告で取り戻し可
節税効果の試算
同居の親 (75 歳・要介護 4 → 特別障害者認定) を扶養している会社員の例:
- 扶養控除 (同居老親): 所得税 58 万 + 住民税 45 万
- 同居特別障害者控除: 所得税 75 万 + 住民税 53 万
- 所得税 20% の人なら所得税減税効果 +15 万円、住民税 10% で +5.3 万円 ─ 合計 年 20 万円超の節税
- 5 年遡及還付可なので、過去分も含めると 100 万円規模になる例も
他制度との組み合わせ
- 医療費控除: 介護関連医療費は控除対象
- 特別障害者扶養信託: 6,000 万円まで贈与税非課税
- 障害年金: 公的年金 (非課税年金) との併用可
- 心身障害者扶養共済: 親亡き後の保障 (掛金所得控除)
よくある質問
- Q. 障害者控除の対象になる人は?
- 本人 ・ 配偶者 ・ 扶養親族のうち障害者手帳所持者 (身体 ・ 精神 ・ 療育)。手帳がなくても、市区町村長 ・ 福祉事務所長の認定 (主に高齢者の要介護認定 + 寝たきり等) で対象になる場合あり。
- Q. 区分別の控除額は?
- (1)一般障害者: 所得税 27 万 ・ 住民税 26 万 (2)特別障害者: 所得税 40 万 ・ 住民税 30 万 (3)同居特別障害者 (本人と同居の特別障害者): 所得税 75 万 ・ 住民税 53 万。
- Q. 申告にはどんな書類が必要?
- 年末調整なら『扶養控除等申告書』に記入 (会社経由)。確定申告なら申告書に区分記載 + 障害者手帳のコピー添付 (税務署が求めた場合)。市区町村長の認定の場合は『障害者控除対象者認定書』を取得。