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iDeCo の壁 完全ガイド

iDeCo は所得控除 + 運用益非課税 + 退職所得控除の 三段ロケットの節税。ただし職業別拠出限度・年齢上限・出口の 19 年ルールという『壁』があり、誤ると節税効果を大きく損ないます。

最終更新 2026-05-20解説記事 / iDeCo7分で読めます

職業別の拠出限度

区分月の限度年の限度
第 1 号 (自営業)68,000 円816,000 円
第 2 号 (会社員・企業年金なし)23,000 円276,000 円
第 2 号 (企業型 DC のみ)20,000 円240,000 円
第 2 号 (DB + 企業型 DC 等)12,000 円144,000 円
第 2 号 (公務員)20,000 円240,000 円
第 3 号 (専業主婦/夫)23,000 円276,000 円

※ 2024 年 12 月改正で公務員は 12,000 → 20,000 円に引上げ。第 1 号は国民年金基金との合計枠。

年齢の壁 (60・65・75 歳)

  • 加入可能年齢: 20 歳 〜 65 歳未満 (2022 年改正で 60 → 65 歳に延長)
  • 60 歳超の加入要件: 国民年金加入が条件 (任意加入か厚生年金加入)
  • 受給開始年齢: 60 〜 75 歳の間で選択 (75 歳到達で強制受給)
  • 10 年ルール: 加入期間 10 年未満は受給開始年齢が後ろ倒し (8〜10 年なら 61 歳・以下省略)
  • 50 歳以降に新規加入する場合は受給開始の遅延に注意

他の企業年金との壁

  • 企業型 DC のみ: iDeCo は月 20,000 円まで併用可
  • DB (確定給付)+ 企業型 DC: iDeCo は月 12,000 円まで
  • DB のみ: iDeCo は月 12,000 円まで
  • 企業型 DC マッチング拠出: 利用中なら iDeCo 不可 (排他)
  • 2024 年改正: 企業型 DC との合計枠 (月 55,000 円) を厳格化。会社の DC が大きい人ほど iDeCo の枠が縮小

出口戦略の 19 年・5 年ルール

iDeCo の一時金 (退職所得扱い) と会社の退職金を組み合わせて受取る場合、退職所得控除の重複適用が制限されます。

受取順序回避するための間隔推奨設計
退職金 → iDeCo19 年以上65 歳退職 → 84 歳 iDeCo は非現実的
iDeCo → 退職金5 年以上60 歳 iDeCo → 65 歳退職金 ◎
同一年に両方確実に重複適用片方を年金形式に変更

最強パターン: 60 歳で iDeCo 一時金 → 65 歳で会社退職金。両方の退職所得控除を満額使えるため、税負担を最小化できる。

節税効果の試算 (年収 500 万・iDeCo 月 23,000 円)

  • 年間拠出: 276,000 円
  • 所得税減税 (20% の人): 年 55,200 円
  • 住民税減税 (10%): 年 27,600 円
  • 合計年間節税: 82,800 円 (実質拠出 193,200 円)
  • 30 年加入で 節税合計 約 248 万円(運用益 + 退職所得控除は別)
  • 運用利回り 5% で 30 年後の資産: 約 1,900 万円 (元本 828 万円)

加入前チェックリスト

  • 自分の職業区分 (1 号 / 2 号 / 3 号) と拠出限度額を確認したか
  • 会社の企業型 DC ・ DB の有無と拠出額を人事に確認したか
  • 受給開始年齢 (60 〜 75 歳) を設計済か
  • 会社退職金との受取順序・間隔を検討したか
  • SBI 証券・楽天証券・マネックス証券など低コスト金融機関を選んだか
  • 初期手数料・運営管理機関手数料を比較したか

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