¥マネハブ

マネハブ > 年金 > 年金分割

年金分割 完全ガイド

離婚時に 婚姻期間中の厚生年金記録を夫婦間で分割する制度。専業主婦・収入差が大きい場合、生涯で 数百〜数千万円の差が出る重要な権利。請求期限は 離婚から 2 年以内

最終更新 2026-05-20解説記事 / 年金7分で読めます

年金分割とは

  • 離婚時に夫婦の 「婚姻期間中の厚生年金記録 (標準報酬)」を按分する制度
  • 2007 年 4 月開始 (合意分割) / 2008 年 4 月開始 (3 号分割)
  • 「将来の年金額」が変わる。現金を一括でもらう仕組みではない
  • 分割後、双方が自分の標準報酬に基づいて将来年金を受給
  • 分割対象は 厚生年金のみ。国民年金・iDeCo・企業年金は対象外

合意分割 vs 3 号分割

観点合意分割3 号分割
対象期間2007/4 以降の婚姻全期間2008/4 以降の 3 号被保険者期間
対象者共働き含む全夫婦専業主婦/主夫期間 (3 号)
分割割合合意した割合 (最大 50%)強制 50% (合意不要)
手続き夫婦合意書 or 家裁調停片方の請求のみで完了
支給開始分割した方の年金受給開始時同左

※ 3 号分割は 2008 年 4 月以降の期間のみ対象。それ以前の専業主婦期間は合意分割で対応する必要あり。

実際に増える受給額の目安

夫の年収・婚姻年数別の、妻が獲得する将来の厚生年金月額の目安 (50% 分割の場合):

夫の平均年収婚姻 10 年婚姻 20 年婚姻 30 年
400 万月 1.0 万月 2.0 万月 3.0 万
600 万月 1.5 万月 3.0 万月 4.5 万
800 万月 2.0 万月 4.0 万月 6.0 万
1,000 万月 2.5 万月 4.8 万月 6.8 万 (上限近)

※ 妻が専業主婦と仮定した概算。受給期間 20 年で月 3 万円なら 生涯 720 万円。長く生きるほど価値増大。

申請手続きと期限

  1. 情報通知書の取得 — 日本年金機構に「年金分割のための情報通知書」を請求 (離婚前から可)
  2. 分割方法の決定 — 合意分割なら按分割合を協議 (最大 50%)。3 号分割なら自動で 50%
  3. 公正証書の作成 — 合意した場合は公正証書 or 調停調書を作成 (家庭裁判所で調停も可)
  4. 年金事務所での請求 — 離婚後、必要書類を持参して請求 (戸籍謄本・公正証書等)
  5. 分割完了 — 標準報酬が修正され、将来の年金額に反映

元配偶者死亡後の取り扱い

  • 分割済の標準報酬は元配偶者死亡後も保持 — 自分の年金として継続受給
  • 元配偶者の遺族年金は離婚で受給不可になるが、分割で得た標準報酬分は自分のもの
  • 再婚後も分割済の標準報酬は失われない
  • 分割した側 (夫) が再婚 → 新しい配偶者の遺族年金には影響なし

離婚前後チェックリスト

  • 「年金分割のための情報通知書」を年金事務所に請求したか
  • 合意分割 (按分割合) の交渉戦略を立てたか
  • 3 号分割対象期間 (2008/4 以降の専業主婦期間) を把握したか
  • 公正証書 or 家裁調停調書を準備したか
  • 離婚から 2 年以内のスケジュールを確認したか
  • 分割後の自身の将来年金額を試算したか

関連ツール